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有名選手が使っているのと同じラケットを指名買いする人がいます。

購入する人の中には、有名選手と同じプレーをしたいとイメージしている人が多いはずで、そういう考えは一般によくあることです。

しかし思い込みが強すぎると「同じプレーができたらいいな」ではなく、このラケットを使うことで「同じプレーができる」と変な思考に陥って
しまう人もいます。

あたりまえのことですが、そんな魔法のようなラケットが売っていれば、みんなが買い求めます。

例えば、丹羽選手が華麗に台上バックハンドドライブを打てるのは、彼のセンスと厳しい練習の成果によるもので、まず用具ありきという訳ではありません。

彼ならカットマンラケットでも、ラバー貼りラケットでも台上バックハンドドライブをなんなく打つことができるはずです。

何が違うかといえば、彼の希望するフィーリングで打てない点、打ったボールの威力が不足する点、などになります。

大前提としてトップ選手にはずば抜けた実力があり、その上で選手が個人的に良いと思っているラケットを使っているに過ぎないのです。


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 よく考え、そして、考え過ぎない
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ラケットを買うのは一般競技者である私達です。

有名選手が使っているかどうかは無関係です。

選択における判断基準は、使う本人に最適かどうかそれしかありません。

カタログのキャッチコピーはフィルターにかけ、冷静に選ぶポイントを紙に書き出してみてはどうでしょうか。

各社の商品にあなたが必要としないものがあれば、それを除外して検討してください。

余計なものが加わっていれば、マイナス評価にする考え方もあります。

余計なものとは何のことでしょうか。

選手名をつけたラケットでは、そのネームバリューが価格に上乗せされています。

有名選手に契約金を払い、その見返りに名前を使わせてもらっているのですから当然ですね。

選手の戦績や知名度に応じて、ネームバリューの上乗せ度合いも違いがあります。

同じブレードなのに値段が違うのはこのためです。

また大手メーカは、そのメーカブランドの付加価値も考慮しています。

設定価格が若干高かったり、値引き率が渋い会社もあります。

以前にも触れましたが、各社に共通なのが、高額商品は利幅を大きく取っているという点です。

これは卓球用品に限らず、巷のあらゆる商品に広く当てはまります。

特殊素材を使ったラケットにも、利益を多めに乗せている傾向があります。


さて、いろいろ考えた結果、ある1本のラケットに絞り込むことができたとします。

しかしそこに至る過程でたくさんの選択肢があり、どれにすべきか迷ったことと思います。

その迷いは1本に絞り込んだ時点で解消されたかといえば、そんなことはないでしょう。

選択肢が多いというのはいいことなのですが、迷いを生むという逆の問題もあります。

それではどうすればいいのか。

ここはひとつゆったりと考え、完璧なものを選ぶことはできないと悟ることです。

安易な妥協をすべきと言っているのではありません。

卓球のラケットに100%の満足を求めようとするとどうなるでしょうか。

やはり特注品という考えになると思います。

でも極めてこだわりの強い人は、その特注品でもどこかしら満足できない部分が出てくるはずです。


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 興ざめする現実
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余計なイメージを持たずに考えるべきと言いましたが、私達の周りにはそれを演出する商品が氾濫しています。

好感度あふれる芸能人が紹介する商品は、なんだか素晴らしいように感じてしまいます。

高額なギャラをもらっているから、とびきりの笑顔で私達に語りかけているのを忘れてしまいそうになります。

最近買った本に、ストレートど真ん中の意見が書いてありました。

身も蓋もない話ですが、化粧品のCMで微笑んでいる女優さんは、その化粧品を使っているから美しいのではありません。

たまたま容姿が美しいからそのCMに出ているという逆の因果関係によるものです。


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 金メダリストの選択
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ラケットの話に戻ると、バタフライは張継科(チャンジーカ)選手のモデルをたくさん揃えています。

最上級モデルのスーパーZLCは、従来モデルよりも高反発エリアが広くなったとのことです。

じゃあ言うまでもなく張選手はそれを使っているはずと思われるかもしれません。

ところが残念ながら、全く使っていないのです。

張選手は昔のビスカリアというラケットを使っています。

日本では販売中止になっていて、中国のバタフライではまだ売られています。

あるブログによると、バタフライは張選手にスーパーZLCを20~30本送っているそうです。

それなのに試合で使ってくれず、バタフライの人はたぶん悩んでいることと思われます。

ある意味、世界で最も真剣にラケットを選んでいる選手だと考えることもできます。

ただ、バタフライの人にはかわいそうなので、一言伝えてあげればどうなのかと思ってしまいます。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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