以前、選手の名前をつけたラケットについてお話をしました。
メーカの担当者は購入者になんとか関心を持ってもらえるよう、製品の命名についていろいろと頭をひねっています。
──────────────────────
思いをふくらませ記憶に残る名前
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バタフライのおなじみのラケットに「ビスカリア」「アイオライト」というのがあります。
ビスカリアは花の名前、アイオライトは宝石の名前です。
美の象徴である花や宝石にちなんだ名前は良いイメージを与え、音の響きも美しく聞こえます。
各社の製品名の多くは横文字で、一部に和名もあります。
メーカの担当者は購入者になんとか関心を持ってもらえるよう、製品の命名についていろいろと頭をひねっています。
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思いをふくらませ記憶に残る名前
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バタフライのおなじみのラケットに「ビスカリア」「アイオライト」というのがあります。
ビスカリアは花の名前、アイオライトは宝石の名前です。
美の象徴である花や宝石にちなんだ名前は良いイメージを与え、音の響きも美しく聞こえます。
各社の製品名の多くは横文字で、一部に和名もあります。
「雅(みやび)」のような洗練された感じの名前や、「のり助さん」のような愉快なダジャレ調の名前もあります。
アームストロングには「光」「回転2号」など、かなり前から販売されている製品があります。
博物館入りしてもよさそうな雰囲気がある一方、時代感覚が一周して今ならかっこいいと思う人がいるかもしれません。
逆にあまりピンとこないのが、ダーカーの一部のラケット名です。
「7P-2A」は製品型番であれば納得できますが、これが製品名となると残念ながら消費者の認知度は落ちるように思います。
過去にニッタクがラケットにアルファベット3文字の名前をつけ、現在も継続販売されている製品があります。
「KVU」「KCZ」「KCG」「KCF」「KCK」などで、ネーミングの失敗例という人もいます。
それぞれの文字に意味が込められた名前ですが、お客様が親しみを持つのは難しいと感じます。
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ターボは速いという意味ではない
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威力のあるボールが打てるよう、その思いを込めたネーミングをしているものがあります。
一例として「ターボ」の単語を用いた製品があります。
ラケットでは、
ジュウイックのチタニウムターボ、コクタクのターボファイター
ラバーでは、
ドニックのコッパX1ターボ、アクーダS1ターボ
などです。
「ターボ」とつけるとなんだか速い球が打てそうな気がしますね。
でも私はあまり「ターボ」の語をつけて欲しくありません。
本来「ターボ」とは、エンジンに使われる用語でした。
シリンダー内部で燃料が爆発し、ピストンを押し下げます。
役目を終えた排気ガスは外に放出されます。
このアツアツの気体はまだ結構な力を持っていて、吐き出す際に利用することが考えられました。
燃料を爆発させるには空気が必要です。
その空気をよりたくさん送り込める装置を作り、装置の動力に排気ガスを利用したのがターボエンジンです。
この仕組みによって高い出力を得ることができ、優れた加速性能を発揮することができます。
「ターボエンジンの車は速い」ということから、「ターボ=速い」という意味の転用がおきてしまいました。
最近は車に乗る機会がめっきり減ってしまいましたが、依然として乗物関係全般が大好きな私には許せない用法です。
速いのがターボではなく、ターボエンジンと類似した仕組みを持つなら、たとえ速くなくても「ターボ」を名乗っていいはずです。
まあ実際そうすると、世間の皆様から総スカンを食らうでしょうが。
練習の合間にこのことを力説していると「君、ちょっと肩の力を抜いたら」と言われてしまいました。
言葉というのは生き物のように進化し、本来の意味からかけ離れた使い方がされてしまうことはたくさんあります。
そういえば、先日食べた日清焼そばUFOは「ターボ湯切り」でしたね。
単にお湯を排出する穴をいっぱい開けただけじゃないですか・・・
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製品名と一般名詞の混同
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用具を指す言葉で、突っ込みを入れたくなってしまうのがいくつかあります。
例えば、反転式ペンホルダーを「ローター」と呼ぶ人がいます。
ヨーラの反転式ラケットに「MC1ローター」というのがあり、それなら確かにローターです。
しかしニッタクのアルラスというラケットなら、それは反転式であってローターと言われると戸惑う人もいます。
昔、バタフライに反転式の「ローター」というラケットがあったそうで、それが一部で一般名詞化したのかもしれません。
広く認知されている一般名詞化の例としては、「ポストイット」や「エレクトーン」がおなじみです。
卓球用品でこのような使われ方がされている代表的なものは、やはり「チャック」でしょう。
「チャック=接着剤」の意味で使う人は結構お目にかかります。
「△△さんは、どこのメーカのチャックを塗ってるの?」
そして「チャックはバタフライだけだよ」と突っ込みが入る場面にも遭遇します。
いくら間違いでもズバリ言うと煙たがられる可能性があります。
相手との関係や状況によっては、「TSPのチャックです」などとサラリと流す手もあるでしょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
アームストロングには「光」「回転2号」など、かなり前から販売されている製品があります。
博物館入りしてもよさそうな雰囲気がある一方、時代感覚が一周して今ならかっこいいと思う人がいるかもしれません。
逆にあまりピンとこないのが、ダーカーの一部のラケット名です。
「7P-2A」は製品型番であれば納得できますが、これが製品名となると残念ながら消費者の認知度は落ちるように思います。
過去にニッタクがラケットにアルファベット3文字の名前をつけ、現在も継続販売されている製品があります。
「KVU」「KCZ」「KCG」「KCF」「KCK」などで、ネーミングの失敗例という人もいます。
それぞれの文字に意味が込められた名前ですが、お客様が親しみを持つのは難しいと感じます。
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ターボは速いという意味ではない
──────────────────────
威力のあるボールが打てるよう、その思いを込めたネーミングをしているものがあります。
一例として「ターボ」の単語を用いた製品があります。
ラケットでは、
ジュウイックのチタニウムターボ、コクタクのターボファイター
ラバーでは、
ドニックのコッパX1ターボ、アクーダS1ターボ
などです。
「ターボ」とつけるとなんだか速い球が打てそうな気がしますね。
でも私はあまり「ターボ」の語をつけて欲しくありません。
本来「ターボ」とは、エンジンに使われる用語でした。
シリンダー内部で燃料が爆発し、ピストンを押し下げます。
役目を終えた排気ガスは外に放出されます。
このアツアツの気体はまだ結構な力を持っていて、吐き出す際に利用することが考えられました。
燃料を爆発させるには空気が必要です。
その空気をよりたくさん送り込める装置を作り、装置の動力に排気ガスを利用したのがターボエンジンです。
この仕組みによって高い出力を得ることができ、優れた加速性能を発揮することができます。
「ターボエンジンの車は速い」ということから、「ターボ=速い」という意味の転用がおきてしまいました。
最近は車に乗る機会がめっきり減ってしまいましたが、依然として乗物関係全般が大好きな私には許せない用法です。
速いのがターボではなく、ターボエンジンと類似した仕組みを持つなら、たとえ速くなくても「ターボ」を名乗っていいはずです。
まあ実際そうすると、世間の皆様から総スカンを食らうでしょうが。
練習の合間にこのことを力説していると「君、ちょっと肩の力を抜いたら」と言われてしまいました。
言葉というのは生き物のように進化し、本来の意味からかけ離れた使い方がされてしまうことはたくさんあります。
そういえば、先日食べた日清焼そばUFOは「ターボ湯切り」でしたね。
単にお湯を排出する穴をいっぱい開けただけじゃないですか・・・
──────────────────────
製品名と一般名詞の混同
──────────────────────
用具を指す言葉で、突っ込みを入れたくなってしまうのがいくつかあります。
例えば、反転式ペンホルダーを「ローター」と呼ぶ人がいます。
ヨーラの反転式ラケットに「MC1ローター」というのがあり、それなら確かにローターです。
しかしニッタクのアルラスというラケットなら、それは反転式であってローターと言われると戸惑う人もいます。
昔、バタフライに反転式の「ローター」というラケットがあったそうで、それが一部で一般名詞化したのかもしれません。
広く認知されている一般名詞化の例としては、「ポストイット」や「エレクトーン」がおなじみです。
卓球用品でこのような使われ方がされている代表的なものは、やはり「チャック」でしょう。
「チャック=接着剤」の意味で使う人は結構お目にかかります。
「△△さんは、どこのメーカのチャックを塗ってるの?」
そして「チャックはバタフライだけだよ」と突っ込みが入る場面にも遭遇します。
いくら間違いでもズバリ言うと煙たがられる可能性があります。
相手との関係や状況によっては、「TSPのチャックです」などとサラリと流す手もあるでしょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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