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以前、大型ラケットについてお話ししたことがあります。

守備型の選手は、主に大ぶりで弾みを抑えたラケットを使います。

これは広範囲のボールを拾うという目的から生まれたラケットです。

今回は、別の角度から用具に関する規格を考えてみたいと思います。


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 長身選手には大型ラケット?
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一般に人間が使う道具は、誰に対しても共通の大きさで作られているものと、個人の体格の差に合わせていくつかのサイズが準備されているものがあります。

卓球の競技者にはいろいろな体格の人がいます。

小学2年生以下のバンビの部では、10cm低くした66cmの高さの卓球台が使われます。

台については流石に低くしないと競技に支障があるため、バンビ用にルールで定められています。

卓球ではこのバンビの台の高さ以外は、大人と同じ規格の用具を使います。

小学生が通常のラケットを使っていても、たまに大きく見え、カットマンラケットを振り回しているように感じてしまうことがあります。

本人も少々扱いづらいと思っているのではないでしょうか。

現在ではいくつかのメーカから、子供向けのラケットが発売されています。

数ミリ程度小さなブレードで、デザインも子供が興味を持つような風合いにしている製品があります。


では逆に大きな体格の選手は、標準サイズのラケットは扱いづらいのでしょうか。

大きな選手としてまっさきに思い浮かぶのは、サムソノフ選手です。

あれだけ背が高いと手もかなり大きいはずです。

でもサムソノフ選手はカットマン並みの大型サイズのラケットではなく、普通のサイズのものを使っています。

恐らく今のサイズのボールや卓球台、そしてルールであれば、現行のラケットのサイズが最適なのでしょう。

例えば身長160cmの人が190cmになったとしても、ラケットサイズは今のままで問題なさそうな感じです。

逆に身長が130cmだと、体に対するラケットの相対的な大きさが負担になってしまうのでしょう。

小学生には若干小ぶりのラケットのほうが好ましく、そこに絞った製品が開発されているということだと思います。


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 角型ペンの仕様
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次にラケットのより詳細な部分に目を向けてみます。

近年見かける機会が減ってきた角型ペンホルダーですが、遠心力をつけるため、あのように細長い形となっています。

遠心力のアップを考えるなら、さらに長さを2cm伸ばしたり、幅を2cm狭めたり、あるいは三味線のバチのように先端のほうが幅が広い形のラケットでもいいと思います。

でも各社同程度の規格となっています。

市販されている一般競技者向けのラケットだからでしょうか。

トップ選手なら、1本10万円の特別仕様ラケットを作っても惜しくないはずです。

それでも極端な仕様の角型ペンを使う選手がいないのは、今の規格がベストだからでしょう。

角型ペンで少し疑問に感じるのは、長いグリップです。

グリップが長いほうが、デザイン的には美しいと思います。

しかし長いと、ショートをする時にぶつけてコルクが欠けることがあります。

また必死にボールを追っていると、卓球台にぶつけるだけでなく、脇腹や顔にも当たることがあります。

今よりももう少し短くして、グリップエンドはコルクをやめて木かゴムにしたほうが安全性や耐久性が向上すると思います。


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 シェークを中ペンに改造
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シェークと中ペンはよく似ていて、シェークをペン持ちしている人もいます。

先ほどの角型ペンと同じく、グリップが長いので少々邪魔になります。

それに我慢できなくなった人が、中ペンに買い換えると言い出しました。

私は軽い気持ちで、買い換えるよりグリップを改造して中ペンにしてみてはと言いました。

加工なんて簡単ですよと続けると、一食おごるから私が加工することになってしまいました。

どこかの試合に出たりする人ではないのですが、JTTAAの焼印やグリップレンズは残して中ペンに加工して欲しいと、追加要求もいただきました。

これは大変でした。

希望通りにするため、グリップを5つのパーツに切り分け、2つを廃棄、3つを再利用することで要求どおりに仕上がりました。

私は木工職人でもなんでもない素人です。

当然仕上がりはお粗末で、フランケンシュタインのようなラケットになりました。

幸いにも私に加工を頼んだ方は心の広い方で、何も気にしていないようでした。

10cmのグリップを8cmに縮めたのですが、使い勝手がかなり良くなったと感謝されました。

このことを通じて中ペンのグリップの長さも、いろいろ考えられて8cm前後になっているのだといい勉強になりました。


※本件のような改造ラケットでも、審判長の許可をもらえば試合で
 使用することができます。

 得体の知れない完全自作ラケットではなく、グリップの長さを
 縮めただけなので、二つ返事で許可が下りると思います。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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