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世界卓球2013
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今年の世界選手権は、5月13日から20日にかけてフランス・パリで開催されます。
奇数年は個人種目が行われ、男女のシングルス、男女のダブルス、混合ダブルスが行われます。
パリは10年前の2003年にも世界選手権が開催されました。
この時はオーストリアのシュラガー選手が男子シングルスで優勝しました。
これを最後に個人戦の全ての種目で優勝者は中国選手の独占が続いています。
中国は2009年の横浜大会から、混合ダブルスについてはトップ選手を出場させず、準レギュラークラスの選手でペアを組むようになっています。
それでも他国が表彰台の一番高いところに上がることができない状況です。
シュラガー選手の有名なコメントがあります。
「僕はいつも自分より弱い選手と練習して強くなった」
これは元世界チャンピオンが語る紛れも無い事実です。
その一方でこれほど中国の突出が続いてしまうと、他国の指導者に都合のいい精神論として使われていないかという懸念があります。
2003年の男子シングルス準優勝は、韓国の朱世赫(チュセヒュク)選手でした。
男子でカットマンが決勝まで勝ち上がるのは珍しいことで、そういう意味でも前のパリ大会は話題にのぼることが多い試合でした。
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様々な人種や宗教の選手が参加
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国際大会では、普段私達が意識しないことにハッとすることがあります。
例えば、ムスリム(イスラム教徒)の女性選手は肌を見せないよう、長袖で頭にスカーフをかぶって競技する人がいらっしゃいます。
男性は男性らしくあるべきだという考えから、多くの人がヒゲを生やしています。
さらにそれが普段私達が見慣れている平たい顔ではなく、彫りの深い中東の選手であれば、たとえ10代でも立派なオジサンに見えてしまいます。
イスラム教では1日に5回お祈りをするため、オリンピックの会場ではお祈り場所が設置されていたそうです。
また、ラマダンという断食を行う月が毎年あります。
太陽が出ている間は、一切の飲食を禁じるというものです。
ラマダンの時期は年によって異なり、昨年は7月21日~8月20日でした。
ロンドンオリンピックの開催期間は7月27日~8月12日であり、つまり全日程がすっぽりラマダンの期間に入っていました。
通常はこの時期を避けて開催日程を決めるべきなので、ロンドンオリンピックではずいぶん非難の声が上がりました。
オリンピック出場など、重要な事情があれば断食する時期をずらしてもいいと認められているそうです。
しかし厳格に教えを守る信者の中には、そういった妥協をせず競技した選手もいたそうです。
国際的な卓球の試合でもラマダンの時期や、選手がお祈りをすることを理解しなければなりません。
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選手のプライバシーに配慮
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来年の2014年は東京で世界選手権が開催されます。
多くの選手が来日しますが、写真やサインをお願いする時は礼節を守ることが大切です。
以前、福原選手を見つけると問答無用で携帯をかざし、写真を取り始める失礼な人のことを書きました。
2009年の横浜大会では、中国の選手が牛丼店に入る写真がネット上にアップされたこともありました。
私もある試合会場そばのファミリーレストランに入ると、隣の席で韓国の選手がまさに食事中という場面に出くわしました。
当然プライベートな状況なので、ごく稀にチラ見をするだけでおとなしくしていました。
韓国は日本とテーブルマナーが若干異なり、ご飯類はお箸でなくスプーンを使うというのを聞いたことがあります。
丼ものを注文していた選手は、なるほどスプーンを使ってものすごい速さで食べていました。
次の試合が迫っていたのでしょう。
選手のみなさんは日本食は口に合うんでしょうか。
各種レストラン、コンビニ、マクドナルド等、多様な選択肢があり大丈夫そうですが、飛行機の中だと難しいことがあります。
国際線の機内食でもたまに日本食だけが出てくることがあります。
ある時うなぎが出てきたことがありました。
私の隣に座っていた欧米系の乗客スーザンさん(仮名)から、これは何なのか質問されたことがありました。
あちらではうなぎのようなニュルニュル系を嫌う人は多いと聞いたことがあります。
航空会社はなんでこんなメニューを選んだのかと思いながら、正直にうなぎだと説明しました。
スーザンさんは、うなぎは生まれてはじめて食べるそうでしたが、特に問題は無さそうで私はほっとしました。
続いて茶そば用のわさびを口に含んだ瞬間「xxxx」と叫んで直ちに吐き出しました。
ネイティブの人が発する放送禁止用語を生で初めて聞くことができました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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