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テレビや新聞、そしてネットなどでも卓球に関する報道がなされています。

今回はその中で気づいたことについて、お話したいと思います。


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 愛ちゃん二世
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ひところ「愛ちゃん二世」という言葉で形容された選手がいました。

以前は石川佳純選手で、少し前なら平野美宇選手か伊藤美誠選手でした。

◯◯二世というのは複数の意味があります。

ある人の子孫で二世代目に当たる人や、エリザベス二世などのように何かの位を継承した人に使われます。

福原選手は出産していませんし皇族などでもないため、こちらの意味に該当する選手は存在しません。

別の用法として、先ほどの意味が比喩的に使われるケースがあります。

容姿や特徴が似ていたり、組織や社会での立場が近い人に使われます。

石川選手と福原選手は、どこか似ているところはあるでしょうか。

2人のお顔が似ていると感じる人はいないでしょうし、利き腕も違います。

どちらもラケットはシェークですが、それだけで二世というにはかなりのこじつけになります。

例えば別のスポーツ選手で考えてみると、「イチロー二世」と紹介された選手がいたとします。

その選手は身長2m、体重100kg、キャッチャーで右打ちの長距離打者です。

顔は劇団ひとりさんにそっくりだったとします。

メジャーリーグでプレーできるほど野球の腕前は卓越していますが、この選手をイチロー二世と呼ぶ人はいないでしょう。

一般の方には、卓球選手というと福原選手だけしか知られていません。

そのため話題になる卓球少女が見つかれば、どんな人物でも「愛ちゃん二世」と命名してしまうのです。

平野・伊藤の2選手の場合は、福原選手が持っていた最年少記録を塗り替えました。

従って「二世と呼んでも許してもらえるかな?」という感じはあるかもしれませんが、やはり無理があります。

どういう見出しにすれば記事を読んでもらえるか、マスコミの人はよく分かっています。

「愛ちゃん」の認知度が高くそれを前面に出してくれるのはうれしいのですが、愛ちゃん「だけ」であるのも残念ながら事実というのがよく分かる例です。

納得のいく愛ちゃん二世というのは、もう少し先にこれまでとは違う意味で登場するのを待つしかないのかもしれませんね。


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 2位じゃ駄目なんですか
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オリンピックや世界選手権の放送を見ていて、少し違和感を覚えることがあります。

それはいろんな場面で「打倒中国」と言っている点です。

実力ナンバーワンの国に勝って世界チャンピオンになって欲しいのはやまやまですが、今の状況では現実的ではないと思います。

別に私は極端な悲観論者ではなく、そこそこ卓球が分かる人の多くは同じ考えのはずです。

実況のアナウンサーも、スタジオの司会者も、合間に流れるナレーションも、中国に勝とうと繰り返しています。

放送局の中では番組内容について検討会議があり、どういう論調で進めるかも決めます。

日本で放送する日本人向けの番組なので、自国選手を盛り上げる内容とするのは自然です。

そしてどのあたりのレベルを狙うかは「打倒韓国」あたりに設定しても非常に厳しい目標になります。

でもそれではインパクトが弱いと考えているのでしょう。

「打倒中国」というかなり大胆な目標にして、視聴者の注意を引こうとしているように思えます。

戦う選手は皆、熱い思いがあり、インタビューもその思いの部分を中心に放送している感じがあります。

圧倒的に中国が強いのは選手も分かっており、できればそこに勝てる可能性はどうなのか伝える場面があってもいいのではないでしょうか。


試合ではたまに波乱があり、中国が優勝できないことがあります。

近年の例では、2010年の世界選手権女子団体でシンガポールが中国に勝って優勝しました。

そういうこともありますが、最優先させることは打倒中国ではないはずです。

少なくとも監督は、そんなこと考えていては駄目だと思います。

打倒中国よりもっと優先すべきこと、それは

「手ぶらでは帰らないこと」

です。

日本チームの今の立ち位置を考えると「2位か3位を死守する」だと思います。

取りこぼしをなくし確実に表彰台に立つのが、一番現実的かつチャレンジに値する目標です。

対中国のことは、まずメダル確保を考え、その取り組みの範囲内で考えるようにしてはどうかと思います。


中国は人口が日本の10倍で、さらに国民的なスポーツとして卓球をやっている国です。

従って圧倒的な優位に立っています。

しかし世界の多くの国にも競技している選手はいるため、どこかで連勝は途切れることはあります。

日本はメダル獲得を続けながら、そのどこかに入り込めるチャンスをつかめればと思います。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また次号をお楽しみに。

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