2012 .11.17
用具やプレースタイルの選択は、ルールのさじ加減で大きく変わってしまうことがあります。
また時代の変化とともに流行り廃れがあります。
そういった流れの中にある、保護・淘汰・禁止というキーワードで今回はお話してみたいと思います。
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保護:若い苗を育てる
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全日本選手権には小学生を対象にした、ホープス(6年生以下)、カブ(4年生以下)、バンビ(2年生以下)というカテゴリが設けられています。
夏に開催されるこの大会には、特別推薦枠というのがあります。
各都道府県でペンホルダーの選手1名を、推薦枠で全国大会に追加出場させることができるのです。
詳細についてはいくつかの条件がありますが、大変魅力的です。
これならペンホルダー使いになろうかと本人が希望したり、周囲の大人がそうさせるかもしれません。
また時代の変化とともに流行り廃れがあります。
そういった流れの中にある、保護・淘汰・禁止というキーワードで今回はお話してみたいと思います。
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保護:若い苗を育てる
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全日本選手権には小学生を対象にした、ホープス(6年生以下)、カブ(4年生以下)、バンビ(2年生以下)というカテゴリが設けられています。
夏に開催されるこの大会には、特別推薦枠というのがあります。
各都道府県でペンホルダーの選手1名を、推薦枠で全国大会に追加出場させることができるのです。
詳細についてはいくつかの条件がありますが、大変魅力的です。
これならペンホルダー使いになろうかと本人が希望したり、周囲の大人がそうさせるかもしれません。
現在日本卓球協会では、ペンの選手をあたかもジュゴンやカブトガニのような絶滅危惧種に指定して保護を図っています。
ペンの成虫はその辺の体育館でよく見かけるのですが、最近の幼虫はシェークばかりなので、ペンを存続・育成するためのインセンティブを与えています。
ペンの選手も育って欲しいという気持ちは私にもあります。
しかしながら、全日本の推薦枠にまでするのは大胆な決断だったと思います。
反対意見も多数あったでしょうが、それだけ多様性を重視しているのでしょう。
ヨーロッパのようにシェークばかりの選手だったり、あるいはバドミントンのようにバリエーションが少ないスタイルを見て、なにか面白みが少ないと感じたのかもしれません。
過去には子供の団体戦で、ペン表の選手を含めなければならないといったルールがあったそうです。
表ソフトの使用者が急に減ってきたため、その当時は保護政策を取ったのでしょう。
私は表については保護をしなくても良いのではと考えています。
ただ他の方とは少し異なる意見を持っています。
表ソフトを使う場面が固定的に考えられているフシがあり、それは改められて欲しいと思っています。
例えばシェークで表ソフトを使う場合、通常はバック面に貼ります。
片面だけを表ソフトにする場合、フォアとバックのどちらを表ソフトにしたほうがいいか問われれば、私も一般的なバック面にするように答えます。
でも私はフォア面での使用もいいと考えています。
フォア表については、一部に拒否反応を示す人がいます。
私はフォア表、バック裏もよしとする意見です。
では、両面表ソフトはどうでしょうか。
それも問題ないと考えています。
両面表はほとんどお目にかかれない戦型です。
しかし裏ソフトを使っていてもミート打ちが主体であり、仮に両面表に変更してもほとんど変わらなさそうな人が、みなさんの周囲にもチラホラいらっしゃるのではないでしょうか。
少数意見であるのは認めます。
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淘汰:個性派ラケットの消滅
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なんでも保護すべきという考えは誤りであり、淘汰されて生き残るものが勝者という意見もあります。
キーエンスという会社は社内にアンモナイトの化石を展示していて、進化しなければこうなってしまうと社員に説いているそうです。
昔、わずかながら存在したペンのカットマンがいなくなったのは、淘汰された結果のようです。
少し前にヤサカのハンドソウラケットが生産中止となりました。
マイナーな存在ながらも長年に渡り販売されていました。
残念ながら多数の利用者を獲得することはできず、使用者が減っていた前回のペンホルダー大幅集約に続き、今回はハンドソウ終了という経営判断に至ったのでしょう。
ラケット収集家の方はコレクションの価値が上がるかもしれませんが、現役の使用者にとっては大ショックで、まとめ買いをされたかもしれませんね。
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禁止:ブロックマンだけに影響する名案
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積極的に無くなって欲しいと思うものは、ルールで禁止してしまうという手があります。
競技者に重大な影響を与えるルール改正が何度も行われてきました。
それらの多くは、卓球をより魅力的なスポーツにするための改善でした。
中にはごくごく少数の方に関係するもので、大勢にはほとんど影響の無さそうな変更もありました。
例えば両面同色ラバーを禁止したのは重大な影響が出た一方、とても良い改善だっと思います。
しかしラバーを貼っていないラケットの面、通称:木べら(きべら)で打つのを禁止したたのはよく分かりません。
禁止するほどのどんな悪影響があり、どれほどの効果が得られるのかを考えれば、別にルールで縛るべきことではないように思えます。
知人との雑談の中で、粒高ラバーを禁止にできないかという話題になったことがありました。
粒高ブロックマンの存在は、卓球界にとって好ましくないという理由です。
比較的影響度の高いルール改正になり、抵抗する人も少なくなさそうですが、一定の賛同は得られると思います。
最初にお話した小学生の特別推薦枠でも、ペン粒高主戦の選手は認められていません。
しかし、カットマンのバック面には無くてはならないラバーであり、これ以上貴重な存在のカットマンをいじめるのは可哀想です。
そこで私が出した案は「1枚ラバーの禁止」です。
粒高ブロックマンの大多数は1枚ラバーを使っています。
スポンジ付きの粒高ラバーになると、多くの得意技の威力が落ちます。
一方粒高を使っているカットマンでは、スポンジ付きの使用者のほうが多数派のため、選手生命に関わるような人はそれほど出ないように思えます。
話をしていた中には、かつて粒高ブロックマンだった人もいて、なるほどねと苦笑いをしていました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
ペンの成虫はその辺の体育館でよく見かけるのですが、最近の幼虫はシェークばかりなので、ペンを存続・育成するためのインセンティブを与えています。
ペンの選手も育って欲しいという気持ちは私にもあります。
しかしながら、全日本の推薦枠にまでするのは大胆な決断だったと思います。
反対意見も多数あったでしょうが、それだけ多様性を重視しているのでしょう。
ヨーロッパのようにシェークばかりの選手だったり、あるいはバドミントンのようにバリエーションが少ないスタイルを見て、なにか面白みが少ないと感じたのかもしれません。
過去には子供の団体戦で、ペン表の選手を含めなければならないといったルールがあったそうです。
表ソフトの使用者が急に減ってきたため、その当時は保護政策を取ったのでしょう。
私は表については保護をしなくても良いのではと考えています。
ただ他の方とは少し異なる意見を持っています。
表ソフトを使う場面が固定的に考えられているフシがあり、それは改められて欲しいと思っています。
例えばシェークで表ソフトを使う場合、通常はバック面に貼ります。
片面だけを表ソフトにする場合、フォアとバックのどちらを表ソフトにしたほうがいいか問われれば、私も一般的なバック面にするように答えます。
でも私はフォア面での使用もいいと考えています。
フォア表については、一部に拒否反応を示す人がいます。
私はフォア表、バック裏もよしとする意見です。
では、両面表ソフトはどうでしょうか。
それも問題ないと考えています。
両面表はほとんどお目にかかれない戦型です。
しかし裏ソフトを使っていてもミート打ちが主体であり、仮に両面表に変更してもほとんど変わらなさそうな人が、みなさんの周囲にもチラホラいらっしゃるのではないでしょうか。
少数意見であるのは認めます。
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淘汰:個性派ラケットの消滅
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なんでも保護すべきという考えは誤りであり、淘汰されて生き残るものが勝者という意見もあります。
キーエンスという会社は社内にアンモナイトの化石を展示していて、進化しなければこうなってしまうと社員に説いているそうです。
昔、わずかながら存在したペンのカットマンがいなくなったのは、淘汰された結果のようです。
少し前にヤサカのハンドソウラケットが生産中止となりました。
マイナーな存在ながらも長年に渡り販売されていました。
残念ながら多数の利用者を獲得することはできず、使用者が減っていた前回のペンホルダー大幅集約に続き、今回はハンドソウ終了という経営判断に至ったのでしょう。
ラケット収集家の方はコレクションの価値が上がるかもしれませんが、現役の使用者にとっては大ショックで、まとめ買いをされたかもしれませんね。
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禁止:ブロックマンだけに影響する名案
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積極的に無くなって欲しいと思うものは、ルールで禁止してしまうという手があります。
競技者に重大な影響を与えるルール改正が何度も行われてきました。
それらの多くは、卓球をより魅力的なスポーツにするための改善でした。
中にはごくごく少数の方に関係するもので、大勢にはほとんど影響の無さそうな変更もありました。
例えば両面同色ラバーを禁止したのは重大な影響が出た一方、とても良い改善だっと思います。
しかしラバーを貼っていないラケットの面、通称:木べら(きべら)で打つのを禁止したたのはよく分かりません。
禁止するほどのどんな悪影響があり、どれほどの効果が得られるのかを考えれば、別にルールで縛るべきことではないように思えます。
知人との雑談の中で、粒高ラバーを禁止にできないかという話題になったことがありました。
粒高ブロックマンの存在は、卓球界にとって好ましくないという理由です。
比較的影響度の高いルール改正になり、抵抗する人も少なくなさそうですが、一定の賛同は得られると思います。
最初にお話した小学生の特別推薦枠でも、ペン粒高主戦の選手は認められていません。
しかし、カットマンのバック面には無くてはならないラバーであり、これ以上貴重な存在のカットマンをいじめるのは可哀想です。
そこで私が出した案は「1枚ラバーの禁止」です。
粒高ブロックマンの大多数は1枚ラバーを使っています。
スポンジ付きの粒高ラバーになると、多くの得意技の威力が落ちます。
一方粒高を使っているカットマンでは、スポンジ付きの使用者のほうが多数派のため、選手生命に関わるような人はそれほど出ないように思えます。
話をしていた中には、かつて粒高ブロックマンだった人もいて、なるほどねと苦笑いをしていました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、また次号をお楽しみに。
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