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世界選手権の映像などを見て、トップ選手のプレーにため息をつき、思い立ったように自分もラケットを握る方はいらっしゃると思います。

ところがいざいつもの練習となると明確な課題も持たず、惰性でダラダラ続けるだけになってしまう人は多いのではないでしょうか。

これは私自身も戒めとして考えなければならないことです。

単調にならず中身の濃い練習にするにはどうすれば良いのでしょうか。


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 最初の最初から集中する
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たとえば一番最初のフォア打ちから真剣に取り組むことを考えてみます。

まあ最初だからと単なる肩慣らしにするのはもったいないことです。

練習の最初の1分と最後の1分で長さが異なるわけではありません。

自分自身の集中の度合いで同じ密度の1分にすることは可能です。

しょっぱなの20回程度のラリーで、グリップやフォームのブレを補正し、全身の関節の動きを確認します。

集中力を高めるため、目を大きく開いたり細めたり、唇をギュッと結んだりゆるめたりするのも効果的です。

そうやってできるだけ早く自分をベストの状態に持っていくことです。

漫然とラリーを続けるのではなく、ボールを深く入れコーナーを狙いましょう。

速いドライブ、回転量の多いドライブ、台から若干距離をとって連続強打をする、とそれぞれ20回ずつ変えていくのも良いでしょう。

するとこれまでとは少なくとも2~3割程度は充実感がアップするはずです。

同様にバック側もプッシュ性ショートやドライブ、表ソフトの人ならナックル性ショートを混ぜてみます。

続けることが目的ではないので、プッシュの直後のナックル性ショートで相手はネットにかけやすいなど、いろいろパターンを試すという方法もあります。

ツッツキだと深い浅いを交互に繰り返したり、切る切らない、バウンド直後か少し待つか等を意識して使い分ける練習が考えられます。

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私を含め大多数の卓球競技者は、そのへんのどこでも見かける一般庶民です。

そして現在行われている世界選手権のほとんどの視聴者も、そういった方々です。

そんな人たちが番組の翌日にどんな感想を口にしていたか、練習場で集めてみました。


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 まずは美女軍団のご感想
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「世界選手権を見ましたか」と声をかけると、いきなりすごい返事が返ってきました。

「みうちゃんてずいぶん大きくなったのね」

えっ、平野美宇さんは今回出場していないはずですが・・・

どうやら浜本選手と勘違いしているようでした。

すかさず隣の女性からツッコミが入り「成長しすぎでしょ」と、浜本さんに対して失礼な意見が飛び出しました。


実況はテレビ東京の3名の男性アナウンサーが担当していました。

今回はその中に増田和也さんがいらっしゃいました。

「あの人、和風総本家のいじわるな人なのに、卓球の実況はまともなのね」

「あたりまえでしょ」と大爆笑が起こり、ご婦人方のパワーに圧倒されました。


他にも、ドイツの某選手は性格がキツそう(これは本当のようです)だとか、みまちゃんと同じピンクのアイフォン6が欲しいなどの話が次々と続きました。

結局私のネタ振りが格好のツカミになり、楽しい会話に発展していきました。

一人私は取り残されてしまいましたが、お役に立ててなによりです。

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少し前に1枚ラバーについてお話をしました。

そんな変わった製品を使う人はめったにいませんが、偶然にも先月1枚ラバーについて相談したいという方がいらっしゃいました。

大変長い前置きになりますが、相談に至るまでの経緯は以下の様なものでした。


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 ほとんどの人には無縁の相談内容
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その方は長らくスポンジが極薄の表ソフトを使っていました。

スポンジが薄い分ボールの食い込みが少なく、相手のドライブをブロックしたりするのは難しい一方、ツッツキの変化のつけやすさやスマッシュした時の快感がたまらず使い続けていたそうです。

自分の今のスタイルをもっと極めたいと考え、それはすなわち1枚ラバーだろうという結論に至ったそうです。

お試しとして通販で激安の中国ラバーを買いました。

はやる気持ちを抑えつつ貼り替えてみると、打球感があまりにも違いすぎ愕然としました。

極薄のスポンジと1枚ラバーで、これほどの差があるとは夢にも思わなかったそうです。

カキンカキンすぎて、その人には受けつけられなかったのです。

スポンジが薄くなってくると、ほんのわずかな違いにも敏感になります。

一部のラバーに、薄、極薄、超極薄などのバリエーションがあるのは、そういう細かい要望に応えて製品化されているのです。

どうしようかと調べていると、1枚ラバーはゴムシート単体のものがほとんどですが、少数ながらシートの裏に布地がついた製品があります。

それは打球感が柔らかめになるということがわかりました。

以前ここでも紹介したヤサカのA-1・2というラバーなどが該当します。

早速買い求め試し打ちをしてみると、想像していたイメージに近い感触だったそうです。

満足できていたのもつかの間、ちょっぴり気になる問題がありました。

布地がついたラバーは反り返ってきて、縁のほうからめくれやすいのです。

練習中に何度も何度も浮き上がってきた箇所を指で押さえていると、イライラがつのってきました。


そう言えば似たようなことで神経質なのが、中国の張継科選手です。

彼はラバーの周囲にサイドテープをぐるっと貼っていますが、それがしっかり接着されているかを頻繁に押さえて確認しています。


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バタフライのラバーは、統一されたデザインの新パッケージに変わりました。

現在はまだ新旧パッケージが混在しているお店があり、製造時期の違いがひと目で判別できます。

普段はスーパーでパック牛乳の製造日を目を皿のようにして見ているため、この便利さはとても助かります。


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 実は考えぬかれたデザインだった
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テナジー05といった売れ筋ラバーなら、新パッケージへすぐに切り替わるでしょう。

しかしオーソドックスDXのような売れ筋ではなく長持ちしそうなラバーなら、長期間旧パッケージのまま陳列され続けそうです。

あの新デザインはネット上でボンカレーと呼ばれたりしています。

単純で分かりやすいという意見、個性がなくなりつまらないという意見、両方が交錯しています。

私はどこかのデザイン会社に発注して、ささっと決めたのだろうと思っていました。

ところが意外にも、以下の様に熟考に熟考を重ねた末のデザインだったそうです。


『このデザインが完成するまでに、 バタフライは長期にわたって試作と議論を重ねた』

『ボツになったデザインは数十案にも及ぶ』

『あるデザイン案はエネルギーを表現し切れていない、別のデザイン案は普遍性に欠けるなど、苦悩しながらイメージを固めるまでに半年以上、細部の仕上げを含めると1年以上の期間をかけた』


そんなにデザインをじっくり練ることができて羨ましい限りです。

過去に私は会社でパンフレット作る際、某社とやりとりをしたことがありました。

その某社は要求通りA案からD案まで4種類のデザインを提示してきました。

ところが誰が見てもA案しか選びようがなく、B案からD案まではあたかもA案を引き立てるかのようなガッカリ付け足し図案でした。

窓口担当になった私の人物像を見てなめられてしまったのでしょうか。

上司は苦々しい表情をして「時間も金もないからA案で進めろ」と吐き捨てるように私に指示しました。

その後某社の方と細部を詰めていると、どうやら私の上司が指定した納期と発注額が通常よりも厳しすぎ、こういう成果物しか出せなかったというのが真相のようでした。


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2016 .02.13
今月下旬の2月28日から3月6日まで、マレーシアのクアラルンプールで世界選手権が行われます。

今年は夏にオリンピックがあるので、例年は4月から5月に行われる大会時期を早めて実施されます。


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 思い出の2000年大会
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クアラルンプールでは2000年にも世界選手権が開催されたことがあります。

男子団体でスウェーデンが優勝し、当時は中国とともに2強時代と言われていました。

その2000年大会を最後に、男子団体は中国の7連覇が続いています。

当時スウェーデンには、ワルドナー選手、パーソン選手という名プレイヤーがいて、あの頃は良かったなと遠い目をしながら語る人もいます。

現在と比較すると、その頃日本男子は今ひとつ活躍できていませんでしたが、2000年の大会では3位に食い込むという快挙を遂げました。

松下浩二選手がドイツのボル選手に勝利した試合は、生涯のベストゲームに挙げるほど好ゲームだったそうです。


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 開催地情報
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マレーシアは時差が1時間しかなく、この点については日本選手はラッキーといえます。

しかし常夏の国で、クアラルンプールの2月の平均最高気温は34度です。

大会が終わると再び激しい気温差の日本に戻るため、体調管理に注意が必要です。

マレーシアはマレー半島の南の部分と、ボルネオ島の北部から構成される国です。

首都のクアラルンプールは「クアラ」と「ルンプール」という2つの言葉を合わせて作った地名で、泥が集まった所という意味なのだそうです。

格安航空のエアアジアを使えば往復3万を切る価格もあり、真っ赤な制服の客室乗務員が迎えてくれます。

そういう激安チケットは機内食が別料金なので、あらかじめファミマでおにぎりを買っておいたのですが、機内で持ち込み品を食べてはいけないという決まりがあり残念でした。

かつて世界一の高さを誇ったペトロナス・ツインタワーというのがあり、動物園ではブタとサイを合体させて白黒に塗ったようなマレーバクに合うことができます。

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「優れた選手が必ずしも優れた指導者になれるとは限らない」というのは時々耳にする言葉です。

それは自分がプレーすることと、他人に教えることは重ならない部分があるためでしょう。

戦術やテクニック、トレーニングなどは自分の経験を語ることで、比較的有効なアドバイスになりそうです。

しかし様々な選手の短所や長所を見極め、それぞれの実力をどうすれば最大限に引き出すことができるかの判断は、全く別の能力が要求されます。

優れた選手でさえそうなのですから、巷の卓球場にいる私達ならなおさら難しい問題です。


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 目的は理解してもらうこと
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球拾いをしたりベンチで休憩している時に、台について練習している人を眺めていると、みんなどこかしら変なところがあります。

まっとうな指導員なら、どこをどう直すかがおおよそ分かるのでしょうね。

私も眉間にしわを寄せて、この人にアドバイスするなら何を伝えるべきか考えるときがあります。

改善方法が分かる場合と、なんかヘンテコだけどコメントのしようがない場合があります。

そして自分がアドバイスを受けたり、他人が指導を受けているのをそばで聞いていても、理解できないことがたまにあります。

そんなとき、言い方を変えてくれたり、どのあたりが分からないのか問いかけをしてくれる人ならいいのですが、イライラして大きな声で同じ言葉を繰り返すだけの人もいます。

周囲が騒がしくてアドバイスの内容が聞こえなかったのなら、当然大きめの声で繰り返すべきです。

でもそうじゃないですよね。

相手は話した言葉を明確に聞き取れています。

問題は話した内容が理解できていないのですから、大きな声じゃなく表現方法を変えるなど別の手段を試みなければなりません。

「私がこんなに一所懸命説明しているのに、どうして分かってくれないの」

その怒りだけをぶつけすぎると「よく分からないけど、なんだかこの人怒ってるみたいだから分かったフリをしておこう」とかわしてしまう人も出てきます。

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私は以前ほどは試合をしなくなりました。

それでも年明けにたまたま総当りの個人戦に参加する機会があり、久しぶりにいい汗をかかせてもらいました。


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 即興で試合を始めるのは大変
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一軍と二軍それぞれ8人ずつに別れ、私は当然ながら実力相応の二軍で戦うことになりました。

最初から試合をする予定ではなかったため、始めるまでにあれやこれやで20分程度かかりました。

通常の練習台と試合用の台の切り分け交渉をし、棚の奥から得点カウンターや試合球のスリースターを取り出しました。

トレ球でも全く問題ないのですが、うるさい人が若干名いますので。

そして一軍と二軍のメンバー分けに対するいちゃもんをなんとか調整した後、紙に手書きで対戦表を書いていきました。

これだけでも結構疲れますね。

試合が始まってからは、電話がかかってきて中断する人、足をひねってしまい止むなく棄権する人など、若干の混乱はあったものの、9割以上は消化することができました。

審判は誰がやるかを最初に決めていたのですが、始まってしばらくすると、まだその人は試合中だったり、ちょっとトイレに行かせてよなど、とても計画通りに行かないことが分かりました。

従って参加者の自主的な行動に任せることになりました。

そこで自主的に行動した私は一軍二軍合わせて十数試合の審判をしたのですが、これってちょっと多くないですか。

さてそれだけたくさん審判をやっていた中で気になったのが、得点カウンターでした。


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かなり前の話ですが、人間工学やマンマシンインターフェースに関するお仕事をしている石黒さん(仮称)とお話をする機会がありました。

思わせぶりな仮称をつけてしまいましたが、この石黒さんはロボットを作ったりする人ではありません。

人体の動きに適した機器の開発に携わっている方です。

場所は卓球台がかたわらにある多目的ルームで、時折パソコンで画像や試合映像も見ながら人間工学的に適したプレースタイルについてご意見をうかがいました。

と言ってもほとんど雑談のノリであり、石黒さんは卓球に関して全くの初心者でした。

良くも悪くも先入観や固定観念がなく、どんな意見が飛び出すのか興味津々でした。


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 最適なラケットのタイプ
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まずはマンマシンインターフェースならぬ、マンラケットインターフェースについて尋ねてみました。

最初にシェークハンドとペンホルダーの2つについてざっと説明した後、石黒さんが導くであろう結論を私からいきなりぶつけてみました。

ピストル型とも呼ばれるハンドソウラケットと、グリップが斜めになったテナリーの画像を見せ、結局これらが最適なのではと問いかけてみました。

おおよそその通りの答えで、ハンドウソウやそれに類似の外国製ラケットがベストだとのことでした。

ただテナリーについては反応は鈍く、ハンドソウの画像と同時に見せてしまったのが失敗だったのかもしれません。

石黒さんは純粋な人間工学の見地からだけでなく、昔から使い続けられたものの存在は大きく影響することも考慮に入れていました。

シェークとペンは最初に考えつく形としてとても自然であり、それが今も主流として使われているのは十分納得できるとのことでした。

今ではすっかりマイナーなペンの握り方をどう思うかについては、例えばうちわを使う時、シェークの握りをすることが多いものの、ペンのように握る場合もあるので、その存在理由は分かるということでした。


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卓球ではネットインしたりエッジにあたって得点した場合、不可抗力によるものという考えからか、得点側が失点側に「済まない」のポーズを取ります。

フリーハンドの手のひらを向けたり、人差し指を上に伸ばしたりするポーズを見かけます。

日本人同士なら言葉によって気持ちを伝えることもよくあります。

仲間内なら「悪い」や「ごめん」、どの相手にも使えるのは「すみません」です。

卓球をやり始めてしばらくすると、この卓球競技者の世界的な一般常識を学ぶかあるいは教えられます。

通常のフォア打ちの練習でネットインした時は、特に「済まない」の気持ちは伝えなくても構いません。

しかしそういった気配りが必須でない場合でも、丁寧であるほうが無難と考え、練習中に「すみません」の声が交わされることは少なくありません。

この様子を見て思ったのは、元々は不可抗力による得点に対しての「済まない」であったのが、ネットに当てて入れてしまったことに対する「済まない」に変わっていることでした。

フォア打ちが3往復した過程で自分の返球が連続3回ネットに触れ、いずれも相手が苦労して返してきたのなら、さすがに「すみません」はあってもいいと思います。

でも何往復もする中で、1回ネットにかすることなんてよくあることです。


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 ラリー中に「すみません」のお詫び
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練習の中で試合をやっている時に、類似の過剰なマナーを見たことがあります。

通常試合で自分の返球がネットに当たり「すみません」を言うのは、そのネットインが自分の得点に直結したケースに限られます。

自分が失点した場合、お詫びは不要です。

自分の得点になった時でも、そのネットインが得点原因ではない場合はガッツポーズをとっても構いません。

ある男子中学生は、試合中に自分の返球がネットにかすって相手コートに入るやいなや「すみません」の声をかけていました。

そのラリーで結果的に自分が失点するかもしれないし、なによりラリーが続いている最中に声を出すのは変です。

試合後その点について、中学生は周りの人から突っ込まれていました。

そばで話を聞いていると彼が所属している卓球部では、そうするのがマナーになっているとのことでした。

「理解できない」

「そもそも君がいる卓球部のマナーがおかしいよ」

大人から集中砲火を浴び、何も言い返せない中学生。

私は、もし彼が部活で一般的な卓球界のマナーに変えたらどうなるかを想像してみました。

上級生から「マナーを守らない生意気な奴」と注意されるかもしれません。


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今回は新年会の場で出た与太話をご紹介します。

それはもちろんタイトルの通りなのですが、シラフ状態の今、改めて振り返ると、随分大胆で恥ずかしいことを語り合ったものだと呆れています。


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 スポーツ選手は体が資本
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トップ選手なので、日常のほとんどが卓球中心の生活となります。

何よりも体が基本であり、規則正しい睡眠や食事を心がけ、健康管理には私達一般人より何倍も気をつけます。

今の季節なら予めインフルエンザの予防注射をしておき、人混みの中ではマスクを着用します。

毎日のスケジュールを厳しく管理し、海外遠征前は現地に合わせた時間へと体を慣らしていきます。

当然ながら、どうしても見ておきたい深夜のバラエティ番組は録画で我慢することになります。


タバコはもってのほか、アルコールや炭酸飲料もできるだけ控えます。

ちなみにこの話をしていたのは、タバコの煙が漂う夜の居酒屋です。

もうこの時点で「やっぱり俺はムリ」と諦める人が出てきました。

柔道やボクシングのように体重別の階級はないため、シビアな減量をする必要はありません。

しかしスナック菓子やピザはあまり食べられないでしょう。

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前号の卓球レポートの特集は「張継科が教える『チキータのあとは両ハンドで待つ』」というタイトルでした。

両ハンドというのは右手と左手というわけではなく、フォアハンドとバックハンドを意味します。

フォアからもバックからも自在に攻撃を仕掛けていくことは、現代卓球に必須と言っていい戦術です。

両ハンド攻撃はシェークハンドの選手の場合、当然のことながらフォアとバックの両面を使うことになります。

そしてペンの選手では今ならバック側は裏面打法を使う人が一般的になりつつあります。

今回はそれらとは異なる、ペン表面でのバックハンドを武器にしていた両ハンド攻撃スタイルについてお話しします。


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 名作ラケットの考案者
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日本人選手でこのスタイルとして真っ先に語られるのが、河野満選手です。

1977年バーミンガムで開催された世界選手権で、男子シングルスのチャンピオンに輝きました。

その時に使っていたラケットに近い仕様の製品が、現在もTSPから「バーミンガム77」という名前で販売されています。

カタログでは角丸型と表現されていますが、よく見かける一般的な角丸型とは少し異なり、しゃもじ型・水滴型を帯びているというとお分かりいただけるでしょうか。

裏側に指の滑り止めのための平コルクは貼られていません。

河野選手はたくさんのラケットを試作してもらい、これにたどり着いたのだそうです。

私もバーミンガム77を使わせてもらったことがありますが、反発力はやや控えめでなによりこの独特の形状は好きになれません。

ただ世界を制したラケットというネームバリューを差し引いても、これだけのロングセラー製品なので、一般的には確かな評価がなされていることは理解しています。


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今年のスポーツ界で話題になったものの一つに、ラグビーの五郎丸選手のポーズがありました。

ボールを蹴る前に集中力を高める動作で、いろんな所で真似をする人がいたり、同じような手つきをしている仏像に人気が出たりとまだまだその余韻は続いています。

仏像人気は一時的なことと考えていますが、それとは別に大変興味深いことを私達に伝えてくれた効果がありました。

それはルーティンと呼ばれているもので、パターン化した所作で自身を最適な状態に導く行為です。

間合いを取って心を落ち着けるという自己暗示の効果もあります。

このことが取り上げられたことで、イチロー選手の例のポーズも改めてルーティンの典型例だと解説されています。


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 良い所作、悪い所作
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卓球でルーティンはどの程度取り入れられているかと言えば、思い当たる選手は少なくありません。

最初に挙げられそうな例が、張継科選手のサーブ前のルーティンです。

ボールをラケットにペシペシペシと小刻みに当て、それからYGサーブを出します。

張選手は試合に勝ったあとのいくつかの奇行が問題になったことがあります。

例:ユニフォームを破く、フェンスを破壊する

しかし上記のルーティンについては不快感はなく、対戦相手も応じやすいのではないかと考えています。

岸川選手がサーブの前にサイコロを振るような感じで、台の上にボールを弾ませるルーティンも好ましい例だと思います。

逆に少しどうかなと思うのは、一方的だったり何度もやられるとイライラ感が蓄積する動作です。

T選手は台の後ろで姿勢を低くしてレシーブの構えを取るのですが、その状態でサーブを出す相手に手のひらを向け「待った」のポーズを取ります。

とても緊迫した場面でそういう所作が思わず入ったのなら周囲も理解できます。

ところがそのポーズはT選手が集中力を高めるルーティンとなっていました。

完全にレシーブの体制になっているのに、手を突き出し視線を下にむけられるのを繰り返されるとちょっと嫌ですね。


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